そこにある危機と希望の狭間で

年末ということで、来年に向けて、併走させていただいている経営者やパートナーとの打ち合わせが続く。ありがたいことに多くの縁をいただき、ビジョンが共有できるものを選ばせて頂いているということもあるが、俯瞰してみえるその共通項が興味深い。
言うまでもないが、今の日本は危機的状態である。今取り組んでいるプロジェクトの様々な局面で、そうした危機的状況にある日本の、新旧のシステム、体制、世代、その変わり目とい狭間における葛藤を感じながら、今僕らの世代で変化の兆しを見せていかねば、とあらためて思う。

そんな年末に、黒鳥社 若林さんからインタビューを受ける。
中小規模の志ある企業のサスティナブルな事業開発、パブリックマインドのある公務員によって可能になる真の公民連携、プロフィット/ノンプロフィットそれぞれのフィールドの選択と区別によって可能になる領域の重要性、そしてそうした取り組みから見えてくる、これからの社会の希望について。お決まりのDUBの話を挟みつつ、じっくり2時間。美しさ、というのはそうした意義と隣り合わせにあると信じつつ、今年最後の出張へ。

KADAR TERRACE KINDAICHI @Japan In-depth


Image : カダルミライ

Webニュースメディア「Japan In-depth」に金田一温泉センターの建て替えが取り上げられてます。清水さんに誘っていただいて、公民連携基本計画に参加させていただいてから、気がつけば3年!縁をもらって設計も担当させてもらっています。まだまだ課題は沢山ですが、これは社会にとってインパクトのある取り組みだ。と断言できる刺激的な日々を二戸市の皆さん、カダルミライの皆さん、岡崎さん他チームの皆さんとご一緒させていただいています。

取り組みはじめた当初から感じていた「正面から社会を動かすことができる時代が来た」という感覚が、より実感として感じられると同時に、このオガールで見えた希望を、客観的に再現可能にし、さらに進化させる、それが僕らの使命でもあると思っています。そして、公民連携でしかできない建築とは、とか、公民連携ではこぼれ落ちる非営利領域と文化の話とか、考えたいことは色々ありますが、なにより、日々一番のプレッシャーを受けつつ「地域に明かりを灯す」と語る事業者の姿に、もうひと頑張りしなければ、と思った朝。

本文より—-
「人口減少時代、ハコモノやインフラをどうするか。全国どこの自治体も避けて通れない。ハコモノは時間がたてば、確実に、老朽化する。ある時期を迎えれば、建て直しを迫られる「時限爆弾」のようなものだ。しかし、これまで通りの公共事業のやり方で建て直すのは、将来世代に対して無責任である。人口減少に伴う税収減の中、建設費に伴う借金、さらには完成後の維持・管理費がのしかかるからだ。」

「オガール発の公民連携は、日本のハコモノやインフラの建設のあり方を変えようとしている。裏を返せば、補助金頼りの行政は時代遅れとなっている。前例のない人口減少に見舞われている日本経済。霞が関ではなく、現場発のニッポン再興が求められている。」


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岩手二戸市公民連携「オガール流」(2019/11/30@Japan In-depth)